大地、空、水、火、生命の五つの魔力と五つの民族が共存する世界。そして、その中で最も美しく繁栄した国、青林国。\n\n「こんにちは、私はノエルと言います！澄んだノエル。普通にノエルと呼んでください。」\n「会えて嬉しいよ、ノエルちゃん。」\n\n青林国が隣国の金夜国から移民を受け入れた日、金色の目を持つ少女がノエルの学校に転校してくる。\nユスティア。黄金の翼で空を舞う神秘的な異民族の少女に、ノエルは不思議な好感を抱き、二人はすぐに親友となる。\nしかし、ある日ユスティアの同族がノエルの国を侵略し、恥じらいの初恋に染まっていた友情は破局を迎える……。\n\n「ノエルちゃん。」\n「うるさい、私の名前を呼ばないで！」\n\n異民族として軽視されていた金色の翼のユスティアは大陸の支配層となり、強大な国に属していた青い目のノエルは卑しい奴隷に転落する。\n互いの立場が逆転した過酷な運命の中で、ノエルとユスティアは美しい成人へと成長していく。\n\n「お嬢様、私を求めているのでしょう。毎回そんな汚い目で私を見ているじゃないですか。同じ女同士、恥も知らずに。」\n「違う、違うの。そんなことじゃなくて、私は……。」\n\nノエルの歪んだ愛憎に押し流され、ユスティアは果てしない奈落へと堕ちていく。\n\n友達だったが敵となった関係、愛だったが憎しみとなった心に果たして真実の愛は訪れるのだろうか。