人は時に、自分が本当に何を望んでいるのかを非常に遅くに気づくことがある。19歳のシヨンがそうだったように、27歳のミンハもそうだ。すでに一度別れを経験した二人は再び出会うことができるのだろうか？言葉はぶっきらぼうでも、どこか鈍感で誠実な女性と、大人びていて要領が良さそうに見えるが、実は考えすぎで危うい女性の結末は？ 「…一体私は何を言っているんだろう。」 この言葉を口にしたとき、ミンハは自分でも知らずに胸が詰まってしまった。だから言葉を最後まで言えずに口を閉ざし、悲しみを内に秘めた。本当にこんな自分が一体何なのか。 「君は…うん。僕の初恋だよ。」 シヨンは正確な答えを見つけるのが難しかったのか、少しの間悩んだ後、再び口を開いた。本当にあっさりとした、そして率直なその言葉を、ミンハだけに聞こえるように小さな声で言い、穏やかな微笑みを浮かべた。どこか冷静に見えるその姿がとても悲しく感じられた。ミンハはいつかシヨンが泣いているのを見たいと思ったことがあった。しかし、実際に泣いている姿を見ると心がとても苦しくなった。泣かせたいと思っていたが、実はそうではなかったのかもしれない。シヨンが週末ずっと泣いていたのを目の当たりにすると、本当に気分が悪かった。 「…私みたいなことで泣かないで、ただ笑って。君は泣くのが嫌いなんだから。」 シヨンは以前も、今も明るく笑いながら言った。自分はあまり泣かないと。泣いて解決することよりも、笑ったり、怒ったりして解決することの方が世の中にはずっと多いと。仕事で死ぬほど辛くても涙一滴も出ずにただ愚痴を言いながら耐えていた。そんな彼女がたった自分のせいで情けなくなっているのだった。 「世の中には泣きたくなくても泣くことがあるんだ。君のせいで泣いているわけじゃない。全部私のせいだよ。」 少し詰まった声でそう言った後、彼女は軽く笑った。ただし、照明が当たったサングラスのせいで、彼女の目が笑っているのかどうかは正確にはわからなかった。