時は銘治（めいじ）。 蒼緒（あお）は幼馴染みである衣蕗（いぶき）を追って軍の〈特務機攻部隊ーストレイ・ドッグ・カーネイジー〉に入隊する。それは少女だけで構成された《吸血餽―ヴァンプドール―》部隊であり、少女が少女の「兵糧（ひょうろう）」となり作戦に帯同する事を意味した。 おまけに吸血には、興奮が伴うと言う。しかも毎晩吸血しなければならず、互いに照れてしまう蒼緒と衣蕗。なんとか吸血する日々だったが、ある日、作戦遂行中に衣蕗が怪我を負ってしまい、寒村で休む事になった一行だったが、そこで事件が起こり、蒼緒もまた大怪我を負ってしまう…。 《吸血餽―ヴァンプドール―》……それは、少女の生き血を吸うことでしか生きられない少女たち。彼女たちは《狼餽―ウェアウルフ―》と呼ばれる異形の存在を殲滅するため、帝國陸軍特務機攻部隊・通称《狗殺し―ストレイドッグカーネイジ―》として闘う。そんな彼女たちに「兵糧」として与えたれたのは《花荊―はなよめ―》と呼ばれる少女たちだった――。 漫画版「吸血鬼の花嫁ーヴァンプドールのはなよめー」シリーズを新ストーリーで再構築した完結編小説です。