自分の容姿にコンプレックスを抱く中学二年の折部定花（おりべ・ていか）は、唯一周囲から認められた絵だけを支えに生きてきた。だが誰よりも絵が上手かった彼女の前に、彼女以上に絵が上手い後輩の空知優水（そらち・ゆみ）が現れる。 プライドを傷つけられた折部は彼女を敵視し絵で倒すことを決める。 そして夏の終わり、折部のクラスに容姿と社交性に富んだ籠井百合（かごい・ゆり）が転校してくる。 自分とは関わりのない人間だと思っていた折部だったが、ある時籠井に絵を描いてほしいと頼まれる。社交辞令だと思い軽い気持ちで了承した折部の前に、籠井は嬉々としてバッタを置いた。 全ての脚をもぎ取られ、自分では動くことのできなくなったショウリョウバッタを。