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小説
安達としまむら
私は明日、この家を出ていく。しまむらと一緒に暮らすために。私もしまむらも、大人になっていた。 「あーだち」 跳ね起きる。 「おぉでっ」 派手に後退した私を見て、しまむらが目を丸くした。両手をおどけるように上げる。下りて目にかかる髪を払いながら、左右を見回して、ああそうだと理解していく。マンションに移り住んだのだった。二人きりなのか、これからずっと。 「よ、よろしくお願いします」 「こっちもいっぱいお願いしちゃうので、覚悟しといてね」 私の世界はしまむらですべてが出来上がっていて、これからの未来になにも不安などないのだ。

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安達としまむら



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