もうすぐ大きな隕石が落ちて世界が終わる。 やることもないので仕方なく、酒に溺れていた『私』のもとに予期せぬ客人が現れた。 それは高校時代の後輩で──私が今、もっとも会いたくない女だった。 五年振りに再会を果たした後輩と過ごす穏やかな終末の日々の中、思い出すのは高校時代のこと。どうして二人は出会い、どうして別れを告げたのか。どうして会いたくなどなかったのか。どうして、後輩は会いにきてしまったのか。 積み重ねた嘘と秘密と共に、二人は終わりの時へと向かっていく。