みせるから、幻を―― 香住華は亡き兄の文通相手である漆澤りりのもとへ、 兄の訃報を報せに会いに行く。 もし兄を誑かしていたのであれば殺すつもりで。 しかし、りりは兄のことを本気で想う盲目の少女だった。 りりのために、そして自らの贖罪のために、 華は兄になりかわることを決意する――。