世界の線の外にいるイシウン、ユンハソ。過去の記憶のせいで夢を持てないイシウンと、過去の記憶のせいで夢に向かえないユンハソが、温もりさえ奪う冬に出会いました。二人は互いの傷を抱きしめることのできる温かい冬を迎えることができるのでしょうか？ * 変だ。 世界と私には線がある。 温かい冬を過ごせないように境界の外で私を区別する。 あまりにも細すぎて見えないけれど。 何かの線がある。 そして私はいつもその線の外にいる。 思考、理想、願望、欲望。 なんだ。そんな。些細なことであれば些細で、大きければ大きい。心の支えと未来に向かう希望という無駄な願望は、見えないように引かれたその線の前に少しも進むことができなかった。 人生のあらゆる場所でできた傷がかすかに染み込み、自分のすべてをその後ろに置き去りにしたかのように、どこにも進むことができなかった。 そうして子供の頃に二度、大人になってから三度。 振られたという素敵な言葉のようなものは、何の役にも立たない五度の恋愛が終わった。 短い間の虚無感に凍りついた体を引きずり、ひとりの空間へ向かいながら考えた。 愛は幻滅だ。 点滅する光の向こうに光源があると思って、その温かい場所にたどり着きたいという欲望でどんなに歩いても絶対に届かない幻想。 そうだ。 すべての愛は幻滅だ。 恋人、家族。それが何であれ。 すべての愛は幻滅だ。 愛するすべてを失い迎える23回目の冬。 呆然とした足取りで誰もいない冷たい場所へ向かう中で。 冬に向かう風が襟元に染み込み、温もりをまた少し奪った。 私にある小さなものさえ奪う季節の冷たい風が嫌で襟を重ねた。しかし小さな隙間をすり抜けて温もりを奪い、虚しさを満たす。この風が吹く季節の余白で考えた。 私の横が虚しくない冬が果たして許される時が来るのだろうか。